刺青と民間入浴施設(スーパー銭湯・スパリゾート)の入浴禁止について

タトゥー・刺青を彫ることによって生じるリスクの一つに、公共浴場・プール等の施設に入場できなくなるというリスクがあります。
実はあまり知られていませんが、こういった施設は公共の場であればあるほど、入場が可能です。

銭湯・温泉が好きだけど刺青を入れたら行けなくなるの?

刺青を入れたいけど温泉が好き…そんな気持ちはよくわかります。

多くの民間の入浴施設などでは、刺青・タトゥー、果てはタトゥーシールやスカリフィケーションまでも禁止されているところが多いです。
施設入り口で「刺青・タトゥー(TATTOO)の入っている方、入場をお断りします」と立て看板が立っているのをよく見かけますね。

刺青・TATTOOという文化は日本では、残念ながらまだネガティブなイメージが強いもので、特に不特定多数の顧客が肌を露出するような温泉・プール等の施設では威圧的に感じる方も少なくありません。

上記の理由で民間の娯楽施設は入浴を断ることが多いのですが、実は法律上普通銭湯については日常生活で必要最低限の権利とみなされています。
そのため、暴力行為も威力業務妨害(暴言を吐く等)もしていないのに刺青が入っているという理由だけで普通銭湯業者が入場を断るということは、厳密に言うと実は法律違反にあたります。

普通銭湯ってどういうところ?

普通銭湯は一般的に各都道府県で設立している『公衆浴場組合』(通称:銭湯組合)に加入しているところが普通銭湯とみなされています。また、各市町村区の体育館・市民プール等の施設も『公共施設』に当たるので、これを職員が拒否することはできません。

参考:札幌公衆浴場商業協同組合

では、どういった場所が『普通銭湯』に当たらないのか

『極楽湯』や『ほのか』といったスーパー銭湯や、スパリゾート・プール施設(札幌では『ガトーキングダム』が有名ですね)等の民間企業が運営している施設は、実は『普通銭湯』や『公共施設』には当たらず、法律上は『娯楽施設』となります。

という訳で、こういった場所(民間企業)では経営者に入場可否判断の権利があるので、入浴を断られるケースが多いようですね。

最後に

昔は(日本国憲法制定時)一家に一台バスルームがある家は少ない時代だったので、みんな銭湯に通わないとお風呂に入れなかったものです。

現代の日本では賃貸住宅でもシャワールームが付いているところがほとんどなので、ちょっとこの法律論は時代にそぐわないものです。

ということで、せっかく行った行楽地で嫌な思いをしない為にも、最善策としては行こうと考えている施設に電話などで事前に確認して頂きたいと思います。

例えば北海道・札幌辺りだと定山渓や層雲峡・登別・洞爺湖といった人気温泉行楽地でも、実はピーク時を避ければ結構、電話確認で通る場合も多いようです。

少し足を伸ばして田舎のほうへ行けば、案外すいていて良いかもしれません。
もちろん客室露天風呂は問題ないので、余裕があればそういった予約もゆっくりできそうです。

また最近では、ガトーキングダムで刺青が隠れる程度のダイブスーツを着用して入場を許可されたという例も聞きました。
少しづつ時代は変わってきているかもしれません。

参考にして頂ければ幸いです。


初代日盛一門

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